GSPはより良い信号処理をおこなうエレクトロニクス機器をお届けできるよう努めております。

18-bit A/D パルス波高分析器(マルチチャネルアナライザ):P301

 パルス波高分器は、A/Dコンバータを用いてパルスの波高値(=ピーク値)に含まれる放射線のエネルギー情報をデジタル値に変換する装置です。放射線検出器からの信号は、前置増幅器と整形増幅器を介して増幅され、パルス波高分析装器に入力されます。パルス波高分析器はマルチチャンネルアナライザとも呼ばれます。
 P301は、高精度の18ビットA/Dコンバータを1つ搭載したパルス波高分析器です。P301は2つの入力コネクタを備えており、例えば1つのパルス信号に対して2つの異なる波形整形時間にて処理したパルス波高値を同時に取得できます。ユーザーはP301からエネルギースペクトルデータ(パルス波高データのヒストグラム)とリストデータ(全イベントのタイムスタンプとパルス波高)を作成できます。
 ホストPCへのデータ転送は18ビットで実行されます。データはホストPC内で必要な分解能(例えば10ビットや12ビットなど)に変換して確認・保存して下さい。

 半導体検出器用プリアンプ(チャージアンプ):C101A、C102A

 半導体放射線検出器を使用する場合、検出器の近く(または検出器と一体化させる場合もある)に電荷感応増幅器を配置します。これは検出器からの微弱な電荷信号をノイズの影響を最小限に抑えて増幅するためです。電荷感応増幅器は前置増幅器(プリアンプ)として使用されます。
 半導体放射線検出器用のプリアンプC101AおよびC102A(これらの違いは検出器との接続コネクタのみです)は、初段FETの保護回路を内蔵しながらも、低ノイズ信号処理を実現した電荷感応増幅器です。
 さらに、C101AおよびC102Aは、温度変化によるDCオフセット電圧の変化を抑制する補正機能を備えています。この機能は信号波形を利用せず独立して実行されるため、カウントレートなどの影響を受けることなく温度変化によるDCオフセット電圧の変動を低減できます。